学術情報

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獣医学専攻博士論文発表会

日時:平成29年1月31日(火)10:00から
会場:りんくうキャンパス 第1講義室

日時:平成29年2月1日(水)9:00から
会場:りんくうキャンパス第1講義室

発表者・発表論文題目については添付のファイルをご参照ください。

獣医学専攻オープンセミナー2016年度(4)

日時:2017年1月24日(火)16:30−17:30

場所:りんくうキャンパス2F第2講義室(Second lecture room)

 

「カンピロバクターの細胞壁の完全性と腸管内定着性」

Correlation between cell wall integrity and colonization ability of Campylobacter jejuni

 

秋庭 正人、Masato Akiba

動物衛生研究所 細菌・寄生虫研究領域 グループリーダー

Division of Bacterial and Parasitic Disease Research, National Institute of Animal Health, National Agriculture and Food Research Organization

 

世界保健機構の推計では、カンピロバクターによる食中毒事例は世界中で年間9600万件、発生しており、その数はノロウイルスに次いでいる。本菌は鶏が高率に保菌しており、主な原因食品は鶏肉である。ヒトは加熱不十分な鶏肉等を摂取することにより、本菌に感染する。したがって、農場汚染率を低減することはカンピロバクター感染患者数の低減につながると考えられる。そこで、我々はカンピロバクターの腸管内低着を防止する技術の開発を将来的な目標とし、そのための基礎研究としてカンピロバクターの腸管内定着に影響を与える因子の解析をこれまで進めてきた。まず初めに、トランスポゾン挿入変異株のライブラリーを作製し、胆汁酸抵抗性や自己凝集性を指標としたスクリーニングを行うことで、腸管内定着性に関与する因子の探索を行ったところ、外膜表面に存在するリポオリゴ多糖(LOS)の生合成に関与する酵素が、本菌の腸管定着に重要な役割を果たすことを見出した。この研究の中で我々は、LOS糖鎖が一定の長さ以下になると、胆汁酸抵抗性等が著しく低下し、腸管内定着性も減弱することを示した。さらに、我々はカンピロバクターの細胞壁の完全性を維持するためにペプチドグリカンのO-アセチル化が厳密に制御されていることを見出した。ペプチドグリカンO-アセチル化酵素を規定する遺伝子を欠失させると細胞の形態に変化は認められないが、本菌の運動性、自己凝集性、バイオフィルム形成能、リゾチーム抵抗性、血清抵抗性、マクロファージ内での生残性が親株と比べて低下し、ひいては腸管内定着性が低下することを世界に先駆けて報告した。ペプチドグリカンは細菌に特有の構造物で、これを標的とする抗菌薬系統が複数、実用化されているが、ペプチドグリカンO-アセチル化を標的とする抗菌薬は存在しない。本酵素は新しい抗カンピロバクター剤開発の標的として用い得るかもしれない。本講義ではこれらの成績を紹介する。

 

連絡先:生命環境科学研究科獣医国際防疫学教室

山崎伸二(内線2546)E-mail: shinji@vet.osakafu-u.ac.jp

獣医学専攻国際オープンセミナー 2016(6)

日時:平成29年2月6日(月)15:00〜17:00

 会場:りんくうキャンパス 第1講義室

演者:Jonathan LaMarre 教授

                      カナダ グエルフ大学オンタリオ獣医学部生命医科学講座

        
演題: Small RNAs: Important regulators of gene expression in embryogenesis, biology and diseas

詳細につきましては添付のファイルをご参照ください。

獣医学専攻大学院演習

日時:平成28年12月20日(火)13:00〜

会場:第一講義室

 

 

13:00〜13:40 <動物構造機能学特別研究F(中間発表)>

演題:消化管運動の調節機構解明に向けた臓器連関からのアプローチに関する研究

演者:西山 和宏(応用薬理学教室)

13:40〜14:20 <獣医環境科学特別研究F(中間発表)>

演題:II型細胞膨化致死毒素遺伝子保有大腸菌の菌種再同定から見出したEscherichia albertiiの検出法の開発と応用

演者:安田 憲朋(獣医国際防疫学教室)

 

14:20〜15:00 <獣医環境科学特別研究F(中間発表)>

演題:Prevalence of ESBL-producing Escherichia coli in healthy individuals in Vietnam and analysis of how cephem antibiotic affect intestinal colonization and emergence of multi-drug resistant ESBL-producing E. coli.

演者:Hoang Hoai Phuong(獣医国際防疫学教室)

 

15:00〜15:10 休憩

 

15:10〜15:50 <獣医環境科学特別研究F(中間発表)>

演題:リポソームを応用した小動物用歯周病粘膜ワクチンの開発

演者:清水 遥介(獣医免疫学教室)

 

15:50〜16:30 <獣医臨床科学特別研究F(中間発表)>

演題:Secretory pattern of insulin-like peptide 3 and its regulation in male ruminants

演者:Hannan M. A.(獣医繁殖学学教室)

 

16:30〜17:10 <獣医臨床科学特別研究F(中間発表)>

演題:ケトコナゾールのラット胎盤に及ぼす影響に関する研究

演者:市川 あおい(獣医繁殖学教室)

 

獣医学専攻大学院演習

日時:平成28年10月18日(火)13:00〜

(いつもより開始時間が早くなっています)

会場:第一講義室

 

 

13:00〜13:40 <獣医臨床科学特別演習B(ミニレビュー)>

演題:イミダゾール系抗真菌剤の胎子発生に及ぼす影響

演者:市川 あおい(獣医繁殖学教室)

13:40〜14:20 <獣医臨床科学特別演習B(ミニレビュー)>

演題:免疫チェックポイント阻害剤を用いたがん治療についての最近の知見

演者:牛草貴博(細胞病態学教室)

 

14:20〜15:00 <動物構造機能学特別研究F(中間発表)>

演題:Characterization of Rat Amelanotic Melanoma-Derived Homotransplantable Tumor Line and Cultured Cell Lines, with Particular Reference to Tumor Microenvironments(ラットの無色素性黒色腫の同系可移植腫瘍株と培養細胞株の特性、特に腫瘍微小環境について)

演者:Bondoc Alexandra Ioana(獣医病理学教室)

 

15:00〜15:10 休憩

 

15:10〜15:50 <動物構造機能学特別研究F(中間発表)>

演題:中枢グリア細胞のトランスグルタミナーゼによる細胞機能変化

演者:河邊 憲司(統合生理学教室)

 

15:50〜16:30 <獣医環境科学特別研究F(中間発表)>

演題Campylobacter hyointestinalisが産生する第3の細胞膨化致死毒素の性状解析

演者:畑中 律敏(獣医国際防疫学教室)

 

16:30〜17:10 <獣医環境科学特別研究F(中間発表)>

演題Campylobacter helveticus produce a unique biological active cytolethal distending toxin among pet-dominant Campylobacter

演者:Srinuan Somroop (獣医国際防疫学教室)

 

獣医学専攻国際オープンセミナー 2016(4)

日時:2016119日(水)午後5時~6

場所:りんくうキャンパス2階 第4講義室(B-204

Date9th, November (Wed) 17:0018:00

PlaceLecture room 4 (Second floor, B-204)

 

 

An update about antibiotic resistance in bacteria: why we are losing?

 

Prof. Jacques Mainil, DVM, MS Mol Biol, Ph.D.

   

Faculty of Veterinary Medicine

& Institute for Fundamental and Applied Research in Animal Health,

University of Liège, BELGIUM

 

薬剤耐性菌は、抗生物質が細菌感染症の治療に使用され始めた時期とほぼ同時期に出現している。薬剤耐性は遺伝子の変異や外来生の遺伝子を取り込むことによって生じる。耐性メカニズムは様々で、標的分子が耐性化したり構造変化する、標的分子が保護される、抗生物質が酵素によって不活化される、また膜の透過性が変化したり薬剤排出ポンプが活性化したりすることで生じる。グローバル化が進む現在、薬剤耐性菌の出現は、人や動物の健康への最大の脅威の一つであると言っても過言ではない。本セミナーでは;

  1. 最近明らかになった、フルオロキノロン、カルバペナム、コリスチン、リネゾリドへの新しい耐性メカニズムについて解説する
  2. 薬剤耐性を担う遺伝子が「可動性遺伝子」(インテグロン、トランスポゾン、プラスミド)のどこに位置しているのかについて要約する
  3. ある種の多剤耐性クローンが環境中で感受性クローンに比べて生き残りやすい現象をとりあげ、代謝と薬剤耐性の関係について言及する
  4. ベルギー王国の獣医学領域において、国を挙げて抗生物質の使用を制限し、多剤耐性菌のモニタリングを行った結果、耐性菌の出現を最小限に抑えている事例について解説する。

 

本セミナーの最後には、適切な解決法を模索しない限り私たちが耐性菌との戦いに敗れるであろう現状について、参加者がある程度理解してもらえると期待している。

 

As soon as antibiotics started to be used at a large scale against bacterial infections in hospitals and in intensive animal farming, resistant bacteria were selected. Resistance to antibiotics can be constitutive or acquired after either gene mutation or acquisition of foreign genes. Resistance mechanisms are several: synthesis of a resistant target, alteration of the target, protection of the target, enzymatic inactivation, decreased membrane permeability and/or increased active efflux. And today besides global warming, one of the highest threats for human and animal health is the never-ending development of multi-drug resistant bacteria. The general purpose of the seminar is:

(i) to present an update on a few recently described acquired resistance mechanisms to fluoroquinolones, carbapenems, colistin, and linezolid, in enterobacteria;

(ii) to describe the localization of the genes coding for these acquired resistance mechanisms on mobile genetic structures: integrons, transposons, plasmids;

(iii) to emphasize the higher fitness ability of some multi-resistant bacterial clones to survive in the environment in comparison to non-resistant clones: link between metabolic and resistance genes, clones already better fit before acquiring resistance genes;

(iv) to introduce some of the most recently adopted measures in veterinary medicine in Belgium: stricter control of the use of critical antibiotics and national monitoring of the multidrug resistant bacteria.

At the end of the seminar, participants should have understood the reasons why we are losing this fight against antibiotic resistant bacteria in order to discuss alternative countermeasures.

 

(発表は英語で行われます)

連絡先:生命環境科学研究科獣医公衆衛生学教室

三宅 眞実(内線62-2576)

E-mail: mami@vet.osakafu-u.ac.jp

獣医学専攻大学院演習

日時:平成28年9月13日(火)13:30〜

会場:第一講義室

 

 

13:30〜14:10 <動物構造機能学特別研究F(ミニレビュー)>

演題:先天性心疾患の発生機序と心疾患における疾患特異的iPS細胞の利用について

演者:古賀 真昭(獣医病理学教室)

14:10〜14:50 <動物構造機能学特別研究F(ミニレビュー)>

演題:Autophagy, a new prospective in liver homeostasis and pathogenesis of liver fibrosis/cirrhosis

演者:Munmun Pervin(獣医病理学教室)

 

獣医学専攻大学院演習

日時:平成28年8月9日(火)13:30〜

会場:第一講義室

13:30〜14:10 < 獣医臨床科学特別研究B(ミニレビュー)>

演題:腫瘍に伴う骨破壊に対する抗RANKL抗体を用いた治療法の有用性

演者:北村 憲彦(獣医臨床センター)

14:10〜14:50 < 獣医臨床科学特別研究B(ミニレビュー)>

演題:腫瘍血管構造に着目した抗腫瘍治療法の可能性

演者:西村 紳(獣医臨床センター)

 

生命環境科学研究科獣医学専攻博士論文発表会

平成28年8月1日(月) 会場:りんくうキャンパス獣医学舎第1講義室

13:00〜13:50
発表題目:Studies on Histopathological Characteristics and Alterations of miRNA Expression in Chemically Induced Rat Neurotoxicity Models (化学物質誘発性神経障害ラットモデルの病理組織学的特徴およびmiRNA発現変動に関する研究)
発表者:井澤 敬子
14:00〜14:50
発表題目:Pathological Studies on Dwarf Rats Derived from Wistar  Hannover GALAS Rats, with Particular Reference to Thyroid, Pituitary and Bone (Wistar Hannover GALASラット由来侏儒症ラットの病理学的研究:特に甲状腺,下垂体及び骨について)
発表者:爰島 洋子

獣医学専攻オープンセミナー2016(3)

日時:2016年7月22日(金)17:00−18:30

場所:りんくうキャンパス2F第2講義室(Second lecture room)

 

細菌由来ADPリボシル化毒素の作用機構と基質特異性

津下 英明

京都産業大学 総合生命科学部 教授

 

多くの細菌は外毒素を用いて我々宿主の細胞のアクチン細胞骨格系に影響を与え、自分の生存に活かしていると考えられる。特にこの仲間にADPリボシル化毒素は多い。ADPリボシル化毒素を基質の違いで大きく分けると4つのタイプに分類でき、この内Type IIIとType IVの毒素はアクチン細胞骨格系に影響を及ぼす。(この分類は少し古く、今ではもっと多くの基質に対する毒素が見つかっているが、典型的なADPリボシル化毒素を考える上で役に立つ)Type IIIはRhoAを修飾するC3毒素、Type IVはアクチンを修飾するIota毒素(Ia)である。C3毒素はAsn、 IaはArgと修飾されるアミノ酸も異なる。この違いに興味を持ち、構造と機能の研究を始めた。

2003年我々はウェルシュ菌のIaのX線結晶構造解析を行った(JMB 2003 Tsuge et al.)。結晶構造解析により補酵素NADとの結合が見えてくる。これにより、反応機構が議論できる。多くの海外の研究室でも毒素単体の構造は解析されてきた。しかし何かが足りない。反応を考える上で必要なのは基質となるタンパク質である。例えばプロテアーゼの構造研究の場合、一般に基質がわかれば、その基質類似のペプチドとの複合体構造が期待できる。一方、ADPリボシル化毒素の場合は、基質となるペプチドはなく、その基質は宿主のタンパク質全体である。このADPリボシル化毒素と基質タンパク質複合体構造を明らかにしたいと思い、さらに研究を続けた。

我々のグループが明らかした複合体はType IVのIaとアクチン複合体(PNAS 2008 Tsuge et al., PNAS 2013 Tsurumura et al.)、およびType IIIのC3とRhoAの複合体(JBC 2015 Toda et al.)である。特にType IVとType IIIの毒素の構造は非常に似ているが、その基質は全く異なり、修飾するアミノ酸も異なっている。明らかにした基質特異性、いかにタンパク質を認識するか、そして修飾アミノ酸を決定しているかについて紹介したい。

 

連絡先:生命環境科学研究科獣医国際防疫学教室

山崎伸二(内線2546)E-mail: shinji@vet.osakafu-u.ac.jp

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