研究

実験動物学は、実験に用いる動物を対象とした学問で、解剖学、生理学、発生 学、繁殖学、病理学、微生物学などと関連し、広範な学問領域の知識に立脚した総合科学である。さらに、ヒトの疾患の理解と治療法の開発を目指して発展して きた学問である。近年、分子生物学や遺伝子工学の発展がきっかけとなり、疾患の理解に加えて、動物一般の生命現象の幅広い理解を追求する学問へと発展して きた。本研究室では、ラット・マウスといった動物個体の観察から、組織培養を含む細胞(細胞生物学)や分子(生化学や分子生物学)に至る広領域にわたる考え方及び技術を駆使し、動物の構造機能を統合的に解明するべく、各研究テーマに取り組んでいる。
当教室は、平成2年に大阪府立大学農学部獣医学科に新設されました。現在まで、マウス・ラットの初期発生、周生期における器官発生のメカニズム、日本産野生マウスの遺伝的特性、ウズラの突然変異遺伝子の解明について研究成果を発表しています。平成21年4月には、獣医学科の移転に伴い、泉佐野市りんくうタウンへ教室が 移りました。現在の研究テーマとしては、マウス・ラットを用いた様々な病態モデルの作成、原因遺伝子や関連因子の解明を行っており、特に腎臓の発達・スナネズミの特性・白内障マウスの遺伝解析・胎児発育不全と将来的な高血圧発症リスクを主なテーマとし、学生とともに日夜研究を展開しております。